めっき、鍍金、メッキ

みなさんはめっきと聞いた時にカタカナ表記の「メッキ」を想像しませんか?

今回は、めっきの起源とその語源についてお話ししていきたいと思います。

世界最古のめっきは約3500年ほど前にさかのぼり、メソポタミア北部(現在のイラク)のアッシリアで、金属の腐食防止のために錫めっきが行われていた事が起源とされています。

日本最古のめっきは飛鳥時代とも言われておりますが、一般認識では奈良時代に東大寺大仏へ施された金めっきだと伝承されております。この時代には、電気が無かったため、当然電気めっきは行えません。

では、どうしてめっきしたかというと水銀に他の金属を溶かし込み、それを表面に塗った後、熱によって水銀を蒸発させ、表面には溶かした金属のみが残るめっき手法、いわゆるアマルガムめっき法が採用されていました。この不思議な現象を「金が滅する」という意味から「滅金 (めつきん)」と呼ばれるようになり、「鍍金(めっき)」へと言葉が変化していきました。この事からめっきという言葉は、実は日本語由来であり、JISでも平仮名のめっきが正式な表記となっております。

メッキがスタンダードな感じがしますが、実は「めっき」が正統な呼び方だったんですね!

「どっちでもいいよ、んなの」と言う声がちらほら聞こえますが、何事も正統派/本流/基本・基礎を知ってこそのアドリブだったり応用だったりすると思うので是非頭の片隅に留めておきたいものです。

もし、このブログが目に留まったお客様!いらっしゃったら、弊社への注文書に「~~めっき 〇μm」と記載して見てください。もしかしたら、ニヤっとする人がいるかもしれません。

めっきの起源と語源についてお話しましたが、その他にも色々な言葉、例えば名前の由来や地名などの語源を調べてみると楽しいかもしれません。ちなみに僕の名前の由来は「健康で自分自身の歴史を刻め!」だそうです。

随分大それた名前ですが、命名してくれた両親の思いに応えるためにも、

自分自身の歴史を刻むためにも、まずは来年の健康診断でメタボを解消したいと思います。明日もワイ・エム・シー稼働しています。よろしくお願いします!

鈴木康史